
いま、未経験でも始められる仕事として、軽作業が人気です。派遣社員の求人でも、軽作業の案件が数多く見受けられます。
しかし“軽作業”といっても、座り仕事や重量物を運ぶ仕事、1人でこなす仕事やチームで取り組む仕事など、さまざまな種類があります。
本記事では、軽作業とはどんな仕事なのか?を紹介したうえで、軽作業の魅力や注意点を解説します。ご自身に合った仕事をお探しの方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
軽作業とは

実は、「軽作業とはこういう仕事です」という明確な基準や定義はありません。
しかし一般的には、特別なスキルが不要で、未経験者でも気軽に始められる比較的簡単な作業のことを“軽作業”とよんでいます。
元々は、“簡単な作業”を意味する英語の“light work”が語源なので、軽い荷物を扱う仕事というわけではないのです。
なかには重い荷物を扱う場合や、体力を必要とする作業も含まれます。
工場や倉庫などでの仕事が多く、荷物のピッキングや梱包、検品、仕分けなど、単純で覚えやすい作業が中心です。
とはいえ、仕事内容や作業場所は多岐にわたるため、軽作業の仕事に応募する際には、自分に合った作業なのかどうかを、事前に確認しておきましょう。
軽作業のお仕事の例

ご自身に合う軽作業がどういうものかを判断するために、まずは軽作業にはどのような仕事があるのかをチェックしましょう。
ここでは代表的な例として、以下の7つの軽作業を紹介します。
代表的な軽作業の例
- ピッキング
- 梱包
- 検品
- 仕分け
- 組み立て・組み付け
- 商品管理
- シール貼り
どれも簡単で未経験者でも取り組みやすい作業ですが、それぞれに求められる特性があります。
「自分にできそうな作業か」「希望する働き方に合う作業内容はあるか」といった面でご自身にもできそうな作業や、希望する働き方に合った作業を判断する際にお役立てください。
ピッキング
ピッキングとは、指定された商品を棚や保管場所から集めてくる作業で、主に倉庫や工場で行います。出荷リストや注文書に基づき、正しい商品を正しい数量だけ時間内に集めなければならないため、効率的かつ正確な作業が必要です。
現場によって、カートを押しながら倉庫を回って商品を集める場合や、ベルトコンベアで流れてくる商品からリストにある商品をピックアップする場合があります。
重いものを扱うこともあるため、事前にどういう荷物を扱う職場なのかを確認しておくとよいでしょう。
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梱包
梱包は、出荷する商品を段ボール箱に詰めたり、包装紙で包んだりする作業です。
搬送中に商品が破損しないように、発泡スチロールや気泡緩衝材などを使用して丁寧に梱包しなければなりません。
商品の形や大きさ、重さに応じて最適な資材を選んで梱包するため、ある程度のコツが必要になります。また、その日の出荷時間に間に合うように、スピードも求められます。
検品
製造した製品が品質基準を満たしているか、出荷前の商品に不良品がないかなどをチェックする作業が、検品です。あらかじめ定められた検査項目や手順に則ってチェックをし、問題のある製品や商品を取り除きます。
万が一、検品漏れで不良品が流通してしまうと、会社の信用を損なうことになるため、高い集中力が求められます。
漏れを防ぐため、複数人が連携しながら、ベルトコンベアで流れてくる商品を順番にチェックするのが一般的です。
このように、検品は集中力にくわえ、チームで作業する場合は協調性や迅速さも重要になります。
仕分け
仕分けは、ピッキングで集められた荷物を配送先や種類、サイズ別に分類するのが主な作業になります。倉庫や配送センターで行われることが多く、大量の荷物を短時間で処理する現場では、次の工程に影響が出ないように迅速かつ効率的な作業が不可欠です。
また、次の作業がしやすいように、仕分けた荷物の置き場所にも気を配らなければなりません。
仕分けの現場では、立ち仕事で重い荷物を扱うことが多く、体力も必要です。
一方で、作業手順はシンプルで覚えやすく、未経験者でも取り組めるため、人気の軽作業の一つとなっています。
組み立て・組み付け
組み立て・組み付けというのは、ベルトコンベアで流れてくるパーツを組み立てたり、他の部品と組み付けたりする作業です。
自動化が進んでいる現場ではロボットが作業を補助するケースもあります。
一見、難しそうに思われますが、基本的な手順はマニュアル化されている場合が多く、未経験者でも比較的早く覚えられるので心配はいりません。
ただし、現場によっては電動工具やトルクレンチなどを使用することがあるため、これらの使い方は覚える必要があります。
また、大型製品の組み立てや長時間の立ち作業では、体力が求められます。
複数の作業者と連携して効率的に進める協調性も大切です。
商品管理
在庫を正確に把握し、商品が適切な場所に保管されているかを確認する作業を、商品管理といいます。
具体的には、入庫チェックや在庫記録、ピッキング指示などを行い、在庫切れや誤配送を防ぎます。
在庫情報が誤っていると、その後の出荷や仕分けに影響するため、慎重に確認しなければなりません。また取引先へ送った商品の納品状況も管理します。
在庫管理ソフトを使用して賞味期限や保管温度など商品の特性に応じた管理を行うため、基本的なPCスキルも求められます。
シール貼り
商品や郵便物にラベルやシールを正確に貼る、シール貼りも軽作業の一つです。
工場ではベルトコンベアで流れてくる商品にシールを、倉庫では段ボールに配送ラベルを貼る作業が主になります。
作業自体は単純ですが、シールの位置や貼り方に厳密な決まりがある場合が多く、丁寧さと正確さ、さらにスピードが欠かせません。
そのため、細かい作業が得意な方や、繰り返しの作業に抵抗がない方に適しています。
軽作業の魅力

代表的な7つの軽作業を紹介しましたが、ご自身に合いそうな仕事はありましたでしょうか?
体力や注意力が必要な作業があるものの、以下に挙げるように、軽作業ならではの魅力も多くあります。
軽作業の魅力
- 未経験でも働ける
- 勤務条件の調整がしやすい
- 1人で黙々と作業できる
- 服装・髪型が自由な場合が多い
ここからは、これらの軽作業の魅力について、詳しく見ていきましょう。
未経験でも働ける
軽作業の大きな魅力の一つは、未経験者でも気軽に始められることです。
多くの軽作業はマニュアルに沿った単純作業で、複雑な知識や技術を求められることは少ないため、初めての方でも気軽に挑戦できます。
たとえば、商品の仕分けや梱包などの業務では、簡単な手順を覚えることで、比較的速く作業を進められるようになります。
業務内容や職場によっては一定の研修期間が設けられることもありますが、それほど難しいものではありません。
まだ社会経験がない方や、新しいキャリアをスタートさせたい方、短期間で収入を得たい方には、始めやすい仕事といえます。
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勤務条件の調整がしやすい
勤務時間を柔軟に調整できる点も、軽作業の魅力の一つです。
多くの軽作業ではシフト制が採用されているほか、短時間勤務が可能な場合もあり、働く時間を柔軟に設定できます。
たとえば、週2~3日だけ働けたり、1日数時間の勤務を選べたりする職場も多くあります。
また、夜勤(労働基準法で定められた午後10時〜午前5時)や早朝勤務の軽作業を選べば割増賃金が適用されるため、効率的に収入を増やすこともできるでしょう。
仕事と生活のバランスを保ち、自分のペースで働けるのは軽作業ならではのメリットです。
1人で黙々と作業できる
軽作業は、1人で集中して作業に取り組める業務が多いため、コミュニケーションに苦手意識を持つ方にも働きやすい仕事です。
仕分けや検品などの業務では、持ち場が割り当てられることが多く、黙々と作業に集中できます。
また、ベルトコンベアで流れてくる商品の検品は、流れに従って手元の確認を繰り返す単純な作業であり、慣れるのにそう時間はかからないでしょう。
時にはチームでの連携が求められる場合もありますが、役割分担が明確な職場が多いため、自分の役割に専念できる業務であることがほとんどです。
1人での作業に集中したい方や、単純作業に抵抗がない方にとって、軽作業は最適な環境と言えます。
服装・髪型が自由な場合が多い
服装や髪型が比較的自由であることが多い点も、軽作業が魅力に感じられるポイントです。
Tシャツやパンツ、スニーカーのような動きやすい服装で構わない職場は珍しくありません。
また、髪色や髪型、ネイルやヒゲ、ピアスについても制限が緩やかなケースが多いのも、自分らしいスタイルを大事にしたい方に向いています。
ただし、食品工場や精密機器を扱う現場では、衛生基準や安全基準に基づき、作業着や髪型などに規定が設けられている場合もあります。
軽作業の注意点

以上のように、未経験でも手軽に始められる軽作業には、多くの魅力がありますが、同時に軽作業ならではの注意点があることも知っておきましょう。
ここからは、特に注意しておいたほうがよいポイントを2つに絞って解説します。
体力が必要となることもある
軽作業と聞くと、「軽いものを扱う」「体力が不要」といったイメージが強いかもしれませんが、実際には体力を必要とする軽作業も少なくありません。
倉庫内を長時間歩き回ったり、重い荷物を持ち運んだりする作業や立ちっぱなしの作業も多くあります。
一方で、検品やシール貼りといった体力的な負担が少ない業務もあるため、自分の体力や健康状態に合った作業内容を選びましょう。
時給が低い傾向にある
軽作業は、専門知識や資格が不要で働くことができる一方、時給が低くなりがちです。
地域や職種によって異なりますが、地方では最低賃金に近い場合もあります。
単純作業が中心の場合、経験やスキルの違いによる給与差が出にくいことが理由の一つとして挙げられます。
一方で、深夜勤務や繁忙期には時給が割増しされるケースもあるため、勤務時間帯や時期を工夫することで、効率よく稼ぐことも可能です。
時給の低さが気になる場合は、フォークリフト免許を取得するなど、特定のスキルを身に付けることで条件の良い仕事に応募するのも一つの方法です。
軽作業がおすすめの方

ここまで読んでいただければ、軽作業について、かなり理解できたのではないでしょうか?
それでは最後に、軽作業がおすすめの方の特徴ついて解説します。
ご自身が当てはまっているかどうか、自分自身に問いかけながら読んでもみてください。
コツコツと単純作業ができる方
軽作業では、基本的に同じ作業を繰り返すことが多いため、単調な作業をコツコツと続けられる方に向いています。
たとえば、梱包や検品などの仕事では、決まった手順を繰り返す作業が中心です。
そのため、長時間同じ動作を繰り返しながらも集中力を保ち、一定のペースで作業を続ける持久力が必要になります。
同じ作業の中で少しずつ効率を高めたり、自分なりに作業の処理数を増やす目標を立てたりすることでやりがいを感じられる方には、特におすすめです。
細かな指示を守ることができる方
軽作業では、作業手順やルールが細かく定められていることが多いため、指示通りに、正確に仕事を進めることが得意な方に向いています。
検品では商品のラベル表示が正しいか、傷や汚れが規定範囲内かをチェックし、不良品を判断します。
また、梱包作業では、商品の向きや詰め方に細かい指定があり、それを守らなければなりません。
こうした細かい基準やルールを正しく理解し、忠実に守ることができる方に向いている仕事です。
体力に自信がある方
これまでもお伝えしてきた通り、軽作業の中には体力を必要とする仕事も多くあります。
そのため、体力に自信がある方は、軽作業での活躍の幅が広がります。
体を動かすことが好きな方や、スポーツ経験がある方にとっては、むしろ体力を活かせる環境として最適です。
しかし、すべての軽作業が体力を必要とするわけではありません。
検品やシール貼りなど、座りながらできる作業や、比較的体力負担の少ない仕事もあります。
「体力がないから」とあきらめずに、募集案件の内容をよく確認したり、直接問い合わせたりして、体力が必要かどうかを確認してみるとよいでしょう。
軽作業は未経験でも気軽に始められる仕事

軽作業は、特別なスキルや資格がなくても始められる仕事です。
その魅力は、柔軟な勤務条件、また1人で黙々と作業できる点にあります。
ただし、なかには体力が必要な作業もあるほか、時給が低い傾向があることも理解しておいてください。
また、コツコツと単純作業を続けられる方や細かい指示を守れる方、そして体力に自信がある方に特に向いています。
これらの特徴に当てはまる方は、軽作業で活躍できる仕事が多く見つけられるでしょう。
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