
派遣社員で働くことを検討している方にとって、どの派遣会社を選ぶか? というのは重要なポイントです。
「この派遣会社なら安心」と思えるところに出会えれば、紹介された仕事にも納得して取り組め、高い満足感を得られるようになります。
本記事では、派遣会社の選び方と題し、会社選びで確認すべき項目を解説します。
「不安要素を最小限にして、理想の働き方を実現したい」と望む方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
派遣会社を選ぶ際に確認しておきたい項目

それではさっそく、派遣会社を選ぶ際に重要になる項目を5つ解説していきます。
派遣社員として良いスタートダッシュを切るためには、以下のポイントをチェックし自身の希望を叶えられそうな派遣会社を選びましょう。
派遣会社を選ぶ際に確認しておきたい項目
- 求人数
- 派遣会社の規模
- サポート体制
- 福利厚生
- 派遣会社独自の制度
詳細を順に説明していきます。
求人数
派遣会社を選ぶにあたって、最初にやるべきことは会社ごとの求人数の確認です。
取り扱っている求人数の多い派遣会社を選ぶことで、選択肢は大きく広がります。
分母が大きければ、それだけ自身のスキルや経験、希望に合った仕事に出会う確率も高まるはずです。
ただし、いくら求人数が多かったとしても、自身の希望にそぐわない求人ばかりでは意味がありません。
派遣会社選びでは、希望の職種に絞って求人数を確認することから始めましょう。
また、希望の勤務地やテレワークの可否など、最優先の条件がある場合には、その条件で選別すれば、有効な求人数が絞り込めるので効率的です。
派遣会社の規模
派遣会社の規模も、選定時にチェックしておきたいポイントの一つです。
派遣会社は会社の規模に応じて、テレビCMでもおなじみの大手と、独立型や地域密着型など、特定の強みをもつ中小の2つに区分され、それぞれ次のような特徴があります。
大手派遣会社と中小派遣会社の特徴
種類 | 特徴 |
大手派遣会社 | ・資本力があり、求人数や福利厚生が充実している ・知名度が高い企業の求人を扱っている可能性もある ・全国各地に拠点があるため、出向きやすい ・登録スタッフが多い分、求人に対する競争率は高い |
中小派遣会社 | ・地域密着型の派遣会社も多く、地元企業の求人に強い ・登録スタッフが少ない分、一人ひとりに親身な対応が期待できる ・求人数は大手に劣る |
このように派遣会社は、規模によって強みや持ち味が異なります。
ご自身が派遣会社に求めることや、働きたい内容に応じて、どのような規模の派遣会社に依頼すべきか考えてみるとよいでしょう。
サポート体制
サポート体制は、派遣社員として安心して働くうえで重要ですから、必ず確認しておきましょう。
派遣社員として働くとなれば、派遣先での業務の進め方や職場での人間関係など、さまざまなことに悩むものです。
こうした悩みに寄り添うため、派遣会社はさまざまなサポート体制を整えています。
派遣社員の登録時にカウンセリング形式の面談を実施している会社がありますが、これがその一例です。
こうした制度があれば、「未経験の職種にチャレンジしてみたい」「子育てと両立したい」といった要望も相談がしやすいでしょう。
ほかにも、就業開始当日は勤務先に同行する、またメールや電話でいつでも相談できる体制を整えている派遣会社もあります。
派遣会社は、こうしたサポート体制がきちんと整っており、「安心して働けそう」と思えるところを選びましょう。
福利厚生
サポート体制と合わせて、福利厚生の充実度も安心して働くために見極めたいところです。
派遣社員の福利厚生は、派遣会社によって提供されますが、その内容や制度はそれぞれ異なります。
長く働くうえでは、おろそかにできないポイントのため、詳細までしっかり確認しておきましょう。
派遣会社から受けられる主な福利厚生は、以下の通りです。
派遣会社選びで確認すべき福利厚生
- 健康保険や社会保険などの法定福利厚生
- 年次有給休暇
- 育児休業制度や介護休業制度などの休暇制度
なかでも特に確認が必要なのが、法定福利厚生や休暇制度の対象条件です。
これらの条件は、“所定労働時間週○時間以上”“雇用期間○か月見込み”など、会社によって異なります。
派遣社員として安心して働くためには、希望する働き方でも福利厚生の対象になるのか、有給休暇の付与日数といった内容の充実度と合わせて必ずチェックしてください。
関連記事:好条件で働きたい!派遣スタッフが受けられる福利厚生を紹介
派遣会社独自の制度
派遣会社が独自に設けている制度も、選ぶ際の判断材料として役立ちます。
派遣会社の多くは、社員に高いモチベーションをもって働いてもらうために、独自の制度を用意しています。
その一例が、「将来的には正社員として働きたい」という願いをサポートする正社員登用支援です。
正社員登用の実績がある派遣先を紹介したり、正社員としての登用を見据えた派遣の“紹介予定派遣”を実施したりして、正社員になるためのサポートをしてくれます。
また、紹介制度を設けている派遣会社もあります。
紹介制度とは派遣会社に家族や友人などを紹介し、その方が登録・就業したら、紹介した方、された方それぞれに電子マネーや現金などがもらえる制度です。
派遣社員として働くことを考えている知り合いがいる方には大きなチャンスといえるでしょう。
このほかにも、レジャー施設・飲食店で割引を受けられる制度や、スキルアップのためのセミナー・研修を設けている派遣会社もあります。
こうした制度も活用して、ご自身が受けたい制度がある派遣会社を選ぶことをおすすめします。
派遣社員の雇用形態

派遣会社を選ぶうえでは、前項までの内容と合わせて、派遣ならではの特殊な雇用形態も理解しておきたいところです。
派遣社員の雇用形態には、主に以下の3つがあります。
派遣社員の雇用形態
- 有期雇用派遣
- 無期雇用派遣
- 紹介予定派遣
これらにはそれぞれ特徴があり、適している方も異なります。
自身がどの雇用形態の働き方に向いているのか確認したうえで、その雇用形態を採用している派遣会社を選択しましょう。
ここからは、雇用形態の概要をメリットとデメリットとともに解説します。
有期雇用派遣
有期雇用派遣とは、同一の派遣先における業務の従事に対し、最長3年までと、明確に期限が設けられている雇用形態です。
有期雇用派遣のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・自身の意志で仕事を選びやすい ・柔軟に働ける | ・同じ職場で3年以上働くことができない ・仕事がない期間は収入がない |
有期雇用派遣は、定期的に派遣先が変わるため、その時折の自身の意志で仕事が選択できるのがメリットです。
「ライフスタイルの変更に伴って業務時間を見直したい」「新たな職種に挑戦してみたい」といった考えに応じて、柔軟に働き方を選べます。
反対に、雇用制限が設けられているため、気に入った職場だったとしても否応なく一定期間で雇い止めとなるのがデメリットです。
また、仕事があるときだけ雇用契約を結ぶ働き方なので、仕事がない期間はほかの働き口を見つけなければなりません。
無期雇用派遣
安定して長く働きたいという方におすすめなのが、期間を定めずに契約を締結する無期雇用派遣です。
無期雇用派遣のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・同じ職場で働きつづけられる ・仕事がない期間にも給与の全額または一部が支給される | ・柔軟に働くことは難しくなる ・採用選考に通らない可能性がある |
無期雇用派遣には派遣期間に定めがないため、有期雇用派遣の場合と異なり、同じ職場で3年以上働きつづけることができます。
派遣先で仕事がない場合には、派遣元会社で働く、ないし待機することになりますが、そのどちらの場合にも給与が支払われるので安定して働けます。
ただし、正社員のように無期限に雇用されることになるので、有期雇用派遣のように自由な働き方は望めません。
また、仕事がなくとも給与を支払う契約のため、人選はそれなりに厳しく、相当の能力や経験がないと選考が通らないという難しさもあります。
紹介予定派遣
前項でも少し触れましたが、紹介予定派遣は、派遣社員として一定期間働いたあと、正社員や契約社員として採用することを前提とした雇用形態です。
最長6か月の派遣期間を経て、派遣先と派遣社員の双方が合意すれば正社員ないし契約社員としての直接雇用に切り替わります。
紹介予定派遣のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・正社員を目指せる ・実際に働きながら企業との相性を確認できる | ・派遣期間終了後に必ずしも正社員になれるわけではない ・派遣社員と正社員のときで、契約条件が変わる可能性がある |
紹介予定派遣のメリットは、なんといっても正社員を目指せることです。
業務内容や職場の人間関係は派遣社員として経験済みなので、入社後もすぐに職場になじめるはずです。
また派遣先に直接雇用されるまでは、派遣会社からのサポートを受けられるので、安心して業務に取り組めるのではないでしょうか?
ただし、ここで注意しておかなければならないのが、派遣期間終了後に必ず正社員として雇用されるわけではないという点です。
業務に意欲的に取り組み、働きぶりと能力をきちんとアピールする必要があります。
また、正社員になると、雇用主が派遣会社から派遣先企業に変わります。
これに伴い給与や福利厚生もその企業の規則が適用され、派遣時代より条件が悪くなるケースもあるので、この点も念頭においておかなければなりません。
派遣会社を選ぶ前に明確にしておくべきこと
派遣会社選びで上記に挙げた項目を確認するうえでは、“派遣社員としてどのように働いていきたいのか?”をあらかじめ自身のなかで整理しておくとスムーズです。
以下では派遣社員として働くうえで、自分のなかで明確にしておきたいポイントを4つ紹介します。
関連記事:自分に合う派遣の仕事の探し方は?3つのポイントを紹介
どのような職に就きたいのか
まず、はっきりさせておきたいのが、どのような職に就きたいのか? という点です。
自問自答してみて、「これだ」と即答できる方というのは案外少ないものです。
自身の希望する業界や職種、仕事内容についてあらためて考えをまとめてみましょう。
この際のポイントは、できる限り具体的に考えてみることです。
希望が明確化できているほど、派遣会社選びにおいて、条件に合った求人を絞り込みやすくなり、自身に合った会社を見つけることが容易になります。
また、担当者との面談でも、希望する職種が固まっていれば、やりたい仕事を伝えやすいので、紹介先も決まりやすいといえます。
これまでのご自身の経歴や強みも振り返りつつ、今後派遣社員として働くうえでの理想のキャリアを想像してみてください。
どこで働きたいのか
いくら求人数の多い派遣会社を選んだとしても、希望するエリアの求人がなければ意味がありません。
そのため、通勤時間の許容範囲や希望する路線などをあらかじめ決めておくと、派遣会社、そして派遣先を選ぶ際に話がスムーズに進みます。
また、この際には、地元に戻ることや理想の居住地への引っ越しなども選択肢に含めて考えてみてもよいでしょう。
働く目的は何か
派遣社員として働く目的も、派遣会社を選ぶ前に考えておきたい項目の一つです。
「これまでのキャリアを生かしたい」「新たな職種に挑戦したい」「仕事と子育てを無理なく両立したい」など、派遣社員として目指す姿は人によってさまざまでしょう。
こうした目的をあらかじめ洗い出し、整理しておくと、働く目的や仕事に求める条件が明らかになり、派遣会社への希望や要望項目も定まるのです。
必ず叶えたい条件は何か
これまで整理してきた条件のなかで、優先順位を決めましょう。
希望条件がすべて叶う派遣会社ないし、派遣先を見つけるのは難しいものです。
ですから、希望条件のなかで優先順位をつけておくことが重要なのです。
この際に、優先順位が低いと判明したものに関しては、“どの程度なら許せるのか?”という妥協点を考えておくことをおすすめします。
優先順位の高いもの、またそれ以外に関しては妥協点を整理しておけば、ご自身に適した派遣会社や派遣先をスムーズに見つけられるはずです。
派遣会社を選ぶ際のコツ
最後に、派遣会社を選ぶ際のコツを2つ紹介します。
ご自身に最適な派遣会社を見つけるための参考にしてください。
派遣会社の実績や評判を確認する
安心して働くうえでは、信頼できる派遣会社を選びたいものです。
いくら条件の良い派遣会社であっても、担当者との円滑なコミュニケーションがとれないようでは、有効なサポートを受けることができません。
そのため、まずは公式サイトで事業の運用年数や実績を確認してみましょう。
運用年数の長い会社であれば、ベテランのスタッフも多く、個々の事情を汲んだ対応が期待できます。
また自身が目指している職種の派遣先との提携が豊富であれば、その職種に特化したサポートを受けられるかもしれません。
ほかにも、口コミやレビューをチェックするのも一つの手です。
これらでは利用者の生の声が見られるので、高く評価するコメントが散見される派遣会社であれば、実際の待遇にも期待できるでしょう。
複数の派遣会社に登録して比較する
派遣会社を選ぶ際は、複数の会社に登録して比較検討することも大切です。
派遣社員として働く際、複数の派遣会社に登録してもなんら問題ありません。
複数の派遣会社に登録し、実際に働いてみることで、担当者との相性や実際のサポート体制などを体感しながら、今後利用する会社を比較検討できるようになります。
また、派遣会社によって取り扱いのある求人情報も異なるので、自身に合った仕事を見つけるチャンスも広がります。
このように、複数の派遣会社の求人を検討したり、実際に働いてみたりすると、自身に相性の良い会社がわかってくるので、まずは複数の会社に登録してみましょう。
求人数や会社の規模、サポート体制などを確認して最適な派遣会社を選ぼう
本記事では、派遣会社の選び方を解説しました。
派遣会社を選ぶ際には、その会社の保有する求人数や規模などの項目をまずチェックしてみましょう。
希望する職種の求人数が多い派遣会社であれば、自身の要望に合った仕事に出会える可能性が高まります。
また、規模によって得意とする分野や職種が異なるので、派遣会社に何を求めるかによって、大手・中小を使い分けるのも一つの手です。
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