派遣ノウハウ

派遣社員・アルバイトの違いは?それぞれの働き方について解説

働き方には、さまざまな選択肢があります。
そのなかでも派遣社員とアルバイトは、時給制かつ、ある程度融通が利くという点で共通しているので「何が違うんだろう?」と疑問にお思いの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、派遣社員とアルバイトの違いをお伝えしたうえで、それぞれのメリット・デメリットも紹介いたします。
自分らしい働き方をお探しの方は、ぜひご一読ください。

派遣社員とは

派遣会社(派遣元)と雇用契約を結び、就業先となる派遣先企業で働くという就業形態を“派遣社員”といいます。

ホットスタッフに登録している派遣社員として、A社で事務のお仕事をしている場合を例に考えてみましょう。
このケースでは、実際の勤務先であり、業務指示を受けるのはA社となります。
そのうえで契約上の雇用主はホットスタッフとなっており、給与はホットスタッフから支払われます。
就業先と雇用主が異なるのが、派遣社員の大きな特徴です。

また、派遣社員のもう一つの特徴として、法律によって雇用期間の上限が決められている点も挙げられます。
一部例外はあるものの、派遣社員が同じ派遣先で働くことができるのは原則3年までです。

ちなみに、31日未満あるいは1週間に20時間未満の労働での派遣契約は、法律で原則的に禁じられています。
これは、雇用が不安定ないわゆる“日雇い派遣”を禁止し、働く人たちを守ることが目的です。

派遣バイトとは

“派遣バイト”という文字を目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
派遣バイトは、名前に“バイト”とついてはいるものの、実態は派遣社員に該当します。
法律で定義づけられている雇用形態ではありませんが、派遣会社に登録し、単発で働ける契約のものを派遣バイトとよぶことがあるようです。

上記でお伝えしたように31日未満の契約、あるいは1週間に20時間未満の労働で派遣契約を結ぶことはできません。
しかし、一部の例外条件に該当するのであれば日雇い派遣が可能となります。

なお、ホットスタッフでは派遣バイト(日雇い派遣)の取り扱いはありません。
長期的な派遣契約となるお仕事のみを紹介しております。

関連記事:派遣登録に履歴書は必要?派遣期間の職歴の書き方も紹介

アルバイトとは

派遣社員と異なり、就業先と直接雇用契約を結ぶ働き方がアルバイトです。
勤務先企業から業務指示を受け、給与を受け取ります。

雇用期間に関しては、アルバイトの場合、派遣社員のように上限が法律で定められていません。
また期間の縛りがないため、1日のみの単発アルバイトや、繁忙期の1か月間のみの短期アルバイトなどの選択肢もあります。

派遣社員とアルバイトの違い

ここまででお伝えした内容も振り返りつつ、派遣社員とアルバイトの違いを確認しましょう。
まずは以下の表をご覧ください。

派遣社員とアルバイトの違い

 派遣社員アルバイト
雇用主派遣会社(就業先企業とは異なる)就業先企業
給与派遣会社から受け取る就業先企業から直接受け取る
何かあった際の相談先派遣会社就業先企業
就業期間
・有期(同一の派遣先での就業は最長3年まで)
・基本的に、31日未満あるいは週に20時間未満の勤務は無い

・ケースにより異なる
・単発・短期の案件もある
仕事の始め方派遣会社に登録し、自分にマッチする仕事を紹介してもらう自分で求人を探し、都度応募して選考を受ける

派遣社員の場合は、派遣会社というワンクッションを挟むため、自分に合う仕事を見つけたいときやトラブルが起きた際など、派遣会社の担当者に相談することができます。
対しアルバイトでは、就業先企業の先輩スタッフや上長となる正社員に直接相談する必要があります。
「派遣会社のほうが、担当者がついているから安心」と捉えるか、あるいは「アルバイトのほうが、シンプルで進めやすい」と捉えるかは人によるでしょう。

上記の違いを踏まえたうえでの両者のメリット・デメリットについては、このあと詳しく解説いたします。

派遣社員のメリット

派遣社員ならではのメリットは3つ挙げられます。
「そもそも、どうして派遣会社を経由するという仕組みがあるの?」と疑問に思われている方も、ぜひご一読ください。

メリット①派遣会社からのサポートを受けられる

派遣社員の最大のメリットともいえるのが、仕事探しの際や就業先での相談ごとに関して派遣会社の担当者から適宜サポートを受けられる点です。

仕事探しにおいては、職種やエリア、勤務日数など希望の条件を担当者に伝えれば、その派遣会社が取り扱っている仕事のなかからマッチしたものを紹介してもらえます。
現在の派遣先での仕事を辞めて、別の派遣先に切り替えたいときも紹介を受けられるので、仕事探しの手間を省くことができます。

また、トラブルが起きた際など、就業先の担当者には言いにくいことも派遣会社の担当者に伝えて適宜解決をはかってもらえるので、安心して働けるでしょう。

メリット②履歴書の作成や面接を都度行う必要がない

前述の通り、派遣社員として働く場合は派遣会社から仕事の紹介を受けられるので、自分で一つひとつ履歴書を作成する必要がありません。
派遣会社一社に登録すれば、複数の仕事を紹介してもらい、そのなかから希望に合うものを選ぶことができます。

また就業前に候補の派遣先企業に赴いて、いわゆる“採用面接”を受けることはない、というのも大きなメリットとして挙げられます。
派遣先企業が面接を実施し、派遣社員の選考を行うのは労働者派遣法で禁じられているためです。
ただし、業務内容のイメージをすり合わせることを目的とした、顔合わせや面談は実施されることがあります。

メリット③就業前に現場の環境を詳しく知ることができる

派遣会社から仕事の紹介を受ける際、派遣先企業の雰囲気や具体的な仕事内容など、詳しい情報を教えてもらうことができます。
求人票には記載されていない情報まで共有してもらうことで、就業後のミスマッチを防ぐことにつながります。

アルバイトの場合も、面接の際に気になることを確認できますが、就業先に直接質問するがゆえに「質問の内容が合否に影響しないか」と心配になることもあるでしょう。
その点、派遣であれば派遣会社の担当者に質問できるので、不安をある程度軽減できます。

派遣社員のデメリット

派遣社員には、派遣会社によるサポートをはじめとするメリットがありますが、法律上の決まりによるデメリットもあります。
あわせてご確認ください。

デメリット①雇用期間の上限が決められている

記事前半でお伝えしたように、派遣社員の雇用期間は“同一の就業先で最長3年”と法律で決められています。
アルバイトでは基本的に、雇用期間の上限が決められていないため、これは派遣社員ならではのデメリットといえるでしょう。

3年が経過したあとは、同じ派遣先企業の別の部署、あるいは別の派遣先企業で働くこととなります。
キャリアアップを希望するのであれば、正社員として派遣先企業と直接雇用の契約を結ぶといった選択肢もあります。
これは本来、雇用の安定を目的として定められているルールです。
しかし、派遣社員という立場で同じ派遣先で働きつづけたい方にとってはデメリットとなりえます。

デメリット②業務の範囲が決められている

派遣社員の場合は、業務内容は契約書に記載されている範囲のみとなっています。
そのため、たとえば「経理業務の担当者として派遣されているが、自身のキャリアアップのために営業先に同行させてもらう」といったことはありません。

決められた業務だけをコツコツと進めたい方にとってはメリットではあるものの、一つの職場でいろいろな業務にチャレンジしたい方は物足りなく感じる可能性もあります。

アルバイトのメリット

続いて、アルバイトならではのメリットもお伝えいたします。
派遣社員のメリット・デメリットと比較のうえ、検討にお役立てください。

メリット①就業先と直接やり取りができる

アルバイトとして働くのであれば、就業先企業と直接やり取りを行うこととなります。
応募や採用面接の際はもちろん、実際に業務が始まってからも、業務に関する相談や確認などコミュニケーションをとる相手は就業先企業の担当者です。

「話しにくいことも直接話すしかない」という点はあるものの、別の担当者をワンクッション挟まないからこそ、スピーディーにやり取りを進められます。

メリット②雇用期間の制限がない

派遣社員と異なり、アルバイトには雇用期間の上限が定められていません。
そのため、同じ就業先で3年以上の勤務も可能です。

さらに、上限のみならず下限においても法律上の決まりがないのがアルバイトの特徴です。
派遣の場合は“日雇い派遣”に該当し、一部例外を除き法律違反となる単発・短期での勤務も、アルバイトであれば問題ありません。

アルバイトのデメリット

派遣と比較した際の、アルバイトのデメリットもあわせて確認しておきましょう。
アルバイトの場合、デメリットは法律上の縛りではなく一般的な風潮によるものが挙げられます。

デメリット①派遣社員よりも時給が低い傾向にある

派遣社員とアルバイトはいずれも時給が支払われる雇用形態ですが、アルバイトのほうが、時給が低い傾向にあります。
理由としては、派遣社員は専門性が高く、即戦力となるスタッフが多いことが挙げられます。

またアルバイトの場合は、人材確保にあたって企業側にコストが発生するので、そのぶん人件費が抑えられている、というのも理由の一つです。

デメリット②社会的信用が得られにくい

アルバイトは社会的信用が得られにくく、ローンやクレジットカードの審査を通過するのが難しい場合があります。
ただし、これは“アルバイトだから”という雇用形態の問題ではなく、金融機関に「雇用が安定している」と判断されない可能性があるためです。

前述したように、派遣社員には就業に関するさまざまな法律があることで、雇用および収入の安定がある程度保証されています。
対し、アルバイトは雇用期間の厳格な決まりがないのである程度自由に働くことはできるものの、それゆえ「雇用が安定している」とは言いにくいケースもあります。
結果、ローンやクレジットカードの審査に落ちてしまう場合があるのです。

さらに、アルバイトの場合は立場が弱いがゆえに、万が一就業先企業が業績不振に陥った場合に解雇されるリスクが高いというデメリットも挙げられます。
「正社員ではない」という意味では派遣社員も同様ですが、派遣社員とアルバイトが同じ就業先で働いている場合、解雇されるのはアルバイトが先であることが一般的です。

派遣社員に向いている人

ここまでの内容を踏まえたうえで、派遣社員に向いている人の特徴を紹介いたします。
以下に一つでも当てはまる方は、ぜひ派遣会社に登録してみてください。

派遣社員に向いている人の特徴

  • 1か月以上の勤務を考えている
  • 自分に合う仕事のアドバイスが欲しい
  • 将来的にはキャリアアップを考えている

派遣社員は31日未満での雇用契約が原則禁止されているため、必然的に31日以上の期間で働くこととなります。
そのため、単発ではなくある程度の期間働きたい方には派遣社員が向いています。

また、派遣会社の担当者に仕事探しを相談できるので、ご自身に合う仕事を探したい方にもおすすめです。
同じ派遣先企業での就業は原則3年までとなっていますが、3年のタイミングで派遣先企業との合意のもと、雇用契約を直接結ぶこともできます。
そのためキャリアアップを目指している方も、まずは派遣社員として仕事を始めるとよいでしょう。

関連記事:派遣が初めての方必見!登録~就業開始の流れを徹底解説

アルバイトに向いている人

アルバイトには、どのような人が向いているのでしょうか。
上記内容と照らし合わせてご覧ください。

アルバイトに向いている人の特徴

  • 単発・短期で働きたい、あるいは3年以上働きたい
  • 直雇用を希望している

アルバイトでは単発・短期でも、あるいは長期でも、勤務期間に関する法律上の定めがありません。
そのため「副業としてちょっと稼ぎたい」「次の仕事までのつなぎとして、短期で働きたい」とお考えの方に向いています。
もちろん、長期で募集している仕事であればアルバイトを本業として働くこともできますし、3年以上にわたる勤務も可能です。

さらに非正規雇用ではあるものの、仲介を挟まない直接雇用となるので、「雇用主=勤務先」というシンプルな雇用関係を望む方にも向いているといえます。

派遣社員とアルバイトは、雇用関係や期間などの面で仕組み・決まりが異なる

今回は、派遣社員とアルバイトの違いを解説いたしました。

両者の違いは、主に雇用関係と雇用期間の面にあります。
雇用主と就業先企業が異なり、契約期間が31日以上かつ、同一の就業先での勤務が3年以内と定められているのが派遣社員です。
対し、アルバイトは雇用主=就業先企業となっており、単発・短期あるいは3年以上の勤務も可能です。
その違いによって両者のメリット・デメリットも異なります。

本記事の内容を参考にしたうえで「派遣社員として働いてみたい!」と思われた方は、ぜひホットスタッフにご登録ください。
北海道・東北エリアから九州エリアまで、地域密着型のサポートでさまざまなお仕事を取り扱っております。

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